◎ ホグワーツ学生日記 ◎
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■ バカ ■(リーマス・J・ルーピン)

シリウス・ブラックという男は、見かけはとてもいい。
黒い髪黒い瞳、女生徒がため息をつきながら見とれ、彼の使った置き忘れの羽ペンを奪い合う。異性受けする美貌の持ち主……。シリウス・ブラックはアイドルなんだ。
ジェームズ・ポッターが知的な雰囲気をかもしだして、いるかたわらで、シリウスはバカを屋っても許される、いやバカをやらなくちゃ許されないマスコット的存在なんだ、よく言えばアイドルなんだ……。身なりも、フォーマルな格好がよくにあう。
『ダンスパーティーの主役』という言葉は彼のためにあるものだと内心僕は思っている。
正直言ってこんな整った顔の男に『お前が好きだ』とか『愛してる』とか『俺にもっと甘えてくれ』とか言われれば、気持(きもくて)引き半分、なんとなく優越感に浸る。
人に好かれるだけで嬉しいのに、その人は自分のことを『特別大切』にしてくれる。
嬉しい。少し怖いけど。
でも、彼は少し限度を知らない。

部屋に出没したちいさなエルフを追っ払うため、二時間ほどにらみ合った末に何とか封じた。でもそのまま、寝てしまった。
途中、シリウスの声を利いた気がしたけど定かじゃない。
気がついたら夜中で、僕は暖かいものに頭を挟まれていた。
シリウスが僕の頭を挟むようにして寝てる。
僕はいつの間にかシリウスの膝を枕に眠っていた。
声をかけて起こした。
シリウスは大きく伸びをしておはようと微笑んだ。そして僕を起こして立ち上がろうとしてこけた。足がしびれて立てないらしい。……シリウス、シリウス、シリウス、起こしてくれればよかったのに、どけって言ってくれれば良かったのにと言ったら『お前の眠りを妨げるのは本意じゃない』と言った。
うーん。
こういうナイトかたぎなところは消して嫌いじゃないけど、そういうふうに言われると、返答に困る。
もうちょっと突っ込みやすいような返答してくれないかな……。


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