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人狼は、呪い。

最初の一人の不の感情が傷口から進入し、噛まれた人間の血に溶ける。
血に溶けた呪いは体中をめぐり、噛まれた者(罹患者)の不の感情と相俟ってより強い呪いへと変化する。
筆舌に尽くしがたい不安と混乱。狼化による副作用で体を苛む痛みと得体の知れない恐怖に大半の者は人であったときの温和な人格を失くす。怯え慄き逃げ惑い、自分の身を守るため周囲の刺激に過剰に反応する。
それはすべて、血に溶けた呪い、不の感情故。
血の中を巡る不の感情を消すには同じ血に溶ける正の感情しかない。
故に人狼は人間を襲う。
彼らが人を噛みたいと欲し、襲うのは血に溶ける暖かな感情を求めるが故。
体を突き刺す痛みを和らげるため、彼らは人間の血を求める。
人狼とは、世代を経るごとに強く凶悪になる呪いの発現。
罹患者の体までをも変化させる恐ろしい呪い。
一度感染すれば、満月近週は脱狼薬を服用させ周囲へ害を及ぼさせないよう隔離の必要がある。
だが適切な処置さえ分かっていれば恐れることはない。
人狼という人々は普段は温和で、悪く言えば感情の起伏の乏しい者が多い。
教育を受ける機会がほとんどない現状においても文盲率は8パーセント弱。
このことからも彼らの勤勉さが伺える。勤勉で物に動じない人々と言えるだろう。
危険なのは一ヶ月のうちでもほんの七日程度だ。
現在は変身のメカニズムと共にまだ解呪の法は見つかっていないが、人狼は一種の病と言えるだろう。

最近の研究で、人狼の呪いは、呪いを発症している者が明確な意志を持ち他者に接しない限り感染率はきわめて低いことが確認された。

簡単に言ってしまえば、人狼は狼の姿以外の時人に噛み付いても、噛み付かれたものに人狼の呪がうつること極めて稀だろう。
人狼に噛みつかれたとしても、噛みついたものが人の姿をしていればうつらない可能性が高いということだ。


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