◎ やみとよる ◎
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スネちゃまは朝が苦手。 カンカン照りの太陽や体の水分を奪う高い気温が大嫌い。 私に似合うのは闇。 そっと肌をなでるような月光の注ぐ夜。 満月は皓皓と輝きストーンヘイジでは妖精たちが飛び跳ねる。 そんな甘美で享楽的な夜こそ私にふさわしい。 スネちゃまは本気で思っている。 そんなスネちゃまの言葉を聞きながらジェームズ、シリウスは笑いを噛み潰し、ピーターはノートをとるのにいそがしい。 ルーピンは小首をかしげたずねた。 「闇って光が射さない状態だよね?」 「ああ」 とシリウス。 「満月はとっても明るいってことだよね?」 「月光が射してるからな」 「僕には少し矛盾しているように感じるんだけど」 「くくく〜」 堪えきれずジェームズは声を上げて笑い出した。 軽く溜め息をつきながらシリウスはルーピンにいった。 「ルー、まじめに考えちゃいけない。アイツは自分に酔ってるだけなんだから」 そんなシリウスの背後では気分に水をさされたスネちゃまがありったけの気力をこめて彼らをにらみ付けていた。 「おのれっポッター」 また私の噂、そして笑ったな。 ぎりぎり歯ぎしりするスネちゃまを眺めながらジェームズは笑い過ぎで滲んだ涙を拭いつつ言った。 「本当にまったく愛すべきキャラだよな」 (終) |
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